男子テニスツアーのマスターズ・シリーズであるモンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、賞金総額242万7975ユーロ、クレー)は18日、シングルス2回戦13試合が行われ、第12シードの錦織圭(日本)が主催者推薦で出場のP・H・マチュー(フランス)に6-4, 6-2のストレートで勝利、3回戦に進出した。
試合序盤はサービスキープが続く展開となったものの、第1セット第7ゲームでブレークに成功した錦織がリードを奪い、そのままセットを先取する。第2セットでは4-0と大きくリードを奪った錦織がそのまま逃げ切り勝利、1時間30分で勝利を決めた。
自身3度目となるマスターズ大会での3回戦進出となった錦織は、第6シードのT・ベルディフ(チェコ共和国)とベスト8進出を争う。世界ランク7位のベルディフはこの日、M・チリッチ(クロアチア)を7-6 (7-3), 6-1のストレートで下している。
世界ランク17位の錦織は、ベルディフに2勝0敗と勝ち越してはいるが、いずれもハードコートでの対戦となっており、クレーコートで対戦するのは初めてとなる。
今大会7連覇中のディフェンディング・チャンピオンであるR・ナダル(スペイン)と、世界ランク1位のN・ジョコビッチ(セルビア)も順当に勝ち上がっており、快調な滑り出しでクレーシーズンの幕開けとなった。
この日の試合でジョコビッチはA・セッピ(イタリア)に6-1, 6-4で、ナダルはJ・ニエミネン(フィンランド)に6-4, 6-3で勝利している。
今大会での通算成績を40勝1敗としたナダルは「本当に普通の試合でした。何も特別なことはないし、特に悪くも、特に良くもありませんでした。長い間、ラケットに触らない期間があってからのクレーコート初戦でした。」とコメントしている。
ナダルが公式戦に出場するのは、先月のソニー・エリクソン・オープン準々決勝以来となる。その試合でJW・ツォンガ(フランス)に勝利したナダルであったが、A・マレー(英国)との準決勝は膝の怪我を理由に不戦敗となっていた。
「練習が必要ですし、今日は良い練習でした。明日は危険な選手を相手に、タフな試合になるでしょう。」と語ったナダルは、M・ククシュキン(カザフスタン)と対戦する。予選から勝ち上がってきたククシュキンは、F・ボランドリ(イタリア)を7-6 (10-8), 2-6, 6-2のフルセットで破り、3回戦に進出している。
今大会に2年ぶりの出場となるジョコビッチは、試合開始から4ゲームを連取するなど、終始に渡りセッピを圧倒、1時間28分で危なげなく勝利を収めている。
「去年の全仏オープン以来となるクレーコートでしたし、今日のプレーには満足しています。」とジョコビッチは、今季のクレーコート初戦を振り返った。
年初の全豪オープンで自身5度目となるグランドスラム制覇を果たしているジョコビッチは、A・ドルゴポロフ(ウクライナ)と3回戦で対戦する。第16シードのドルゴポロフは、B・トミック(オーストラリア)に6-2, 5-7, 6-1で勝利している。
ドルゴポロフとの対戦についてジョコビッチは「予測不能なことを予想している。」とコメントしている。
「彼はとても才能のある選手ですし、普通の選手が選択しないような意外性のあるショットを打ってきます。」とジョコビッチ。「ドロップショットを打ったり、ペースを変えてきたりです。そのせいで、彼はクレーコートでは危険な相手です。」
対する23歳のドルゴポロフは、番狂わせに意欲を見せている。昨年のUSオープン4回戦ではジョコビッチにストレート負けを喫しているドルゴポロフだが、その試合の第1セットはタイブレークにもつれる接戦だった。
「あの試合の後、彼とも戦えると思いました。彼はナンバー1で、僕は21位。明らかに彼の方がランキングは上ですし、彼の方が安定したプレーをするでしょう。しかし、僕にもチャンスはあると思います。」と、ドルゴポロフは不敵に語っている。